2022.03.01
ディスプレイ広告の種類と成功のポイントまで解説!
Webサイトやアプリで表示されるディスプレイ広告は、多種多様なクリエイティブやターゲティング方法が選択できる点が特徴の広告です。しかし選択できる箇所が多いことから、ディスプレイ広告運用を始めるにあたり、どこから着手すれば良いかわからない方も少なくないでしょう。
そこで今回はディスプレイ広告とは何かを踏まえて、ディスプレイ広告の種類や運用成功のポイントまで詳しく解説します。ディスプレイ広告を始めようと検討している方だけでなく、運用中の方もぜひ参考にしてください。
- ディスプレイ広告はWebサイトやアプリ上に、画像や動画で訴求できる
- ディスプレイ広告の種類は「Googleディスプレイ広告」と「Yahoo!ディスプレイ広告」が代表
- ディスプレイ広告で成功するには、目的とターゲットを明確にし適切なクリエイティブとランディングページを用意することが重要
ディスプレイ広告とは?
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリ上の広告枠に画像や動画、テキストで表示される広告のことです。主にバナー広告として表示されることが多いです。
Web広告といえば、検索結果ページに表示される検索連動型広告が代表的な存在ですが、まずは検索連動型広告とディスプレイ広告、それぞれの特徴と違いについてご紹介していきます。
ディスプレイ広告の特徴とメリット
ディスプレイ広告は、画像や動画、テキストなど多彩なクリエイティブを用いて広告配信できる点が特徴のWeb広告。一般的に広く知られている「バナー広告」は、ディスプレイ広告です。
ディスプレイ広告は画像や動画といったクリエイティブによって視覚的にターゲットに訴求することができます。そのためテキストのみの検索連動型広告に比べ、ターゲットの関心を引きやすく、高い広告効果を得られるメリットがあります。
またディスプレイ広告はWebサイトやアプリなど、さまざまな場所に表示される点が特徴です。そして検索連動型広告よりも配信ボリュームが出やすく、多くのターゲットにアプローチできます。
そのため「商品・サービスをまだ知らない」「ニーズがはっきりしていない」といった、潜在層に向けた広告戦略に最適とされる方法です。しかしその分、運用調整の重要性が高いため、運用の自動化を取り入れる方法が主流になりつつあります。
検索連動型広告の特徴 ディスプレイ広告との違い
検索連動型広告は検索エンジン上で、ユーザーが検索したキーワードに応じて、検索結果画面の上部にテキスト形式で表示されるWeb広告です。そのためディスプレイ広告とは、クリエイティブ面での違いがあります。
また検索エンジン上で検索するユーザーはすでに「買いたいもの」「知りたいこと」「いきたい場所」など、検索する目的が明確になっている状態です。そのため「買いたいもの」でいえば、商品の購入意欲が高いユーザーに向けてアプローチできる点が、検索連動型広告の特徴です。
つまりターゲット別に広告戦略を策定する場合、検索連動型広告は顕在層向けのアプローチに最適な方法といえます。一方で上記で触れたディスプレイ広告は主に潜在層向けなので、ターゲティングする対象に主な違いがあります。
ディスプレイ広告の種類
代表的なディスプレイ広告の種類として「Googleディスプレイネットワーク」「Yahoo!広告」、2つのディスプレイ広告が挙げられます。ディスプレイ広告を運用する際、高い広告効果を得るためには、それぞれの媒体における特徴や仕組みを理解することが重要です。
ここではGoogleディスプレイ広告とYahoo!ディスプレイ広告、それぞれの特徴についてご紹介します。
Google ディスプレイ広告(GDN)の特徴とは?
Googleディスプレイ広告は通称「GDN」と呼ばれ、「Google」が提供するサービスや提携サービスなど65万以上のアプリ、200万以上のWebのWebサイトなどに広告が配信されます。そのため膨大かつ幅広い、配信先を選択できる点が特徴です。またGoogleディスプレイ広告の具体的な配信先は、下記のようなWebサイト・サービスです。
- Gmail
- Youtube
- 食べログ
- livedoor
- 提携しているブログサイト(アメブロなど)
Googleディスプレイ広告では、ターゲットが上記のようなWebサイトやサービスを利用した際に、各ページの配信面に広告が出ます。また以下のようなターゲティングを元に、ターゲットにマッチした広告が配信される点が、Googleディスプレイ広告における2つ目の特徴です。
リマーケティング | ユーザーの閲覧ページや購入履歴などに応じて追跡 |
類似ユーザー | 自社が設定した・あるいはすでにターゲットであるユーザーと似た行動をするユーザー |
アフィニティ | ユーザーのネット上の行動履歴や興味関心、習慣をカテゴライズ |
ユーザー属性 | ユーザーの年齢や性別、居住地域や年収、子供の有無などの属性をカテゴライズ |
Yahoo!ディスプレイ広告(YDN)の特徴とは?
Yahoo!ディスプレイ広告は、「Yahoo!JAPAN」のトップページや「Yahoo!ニュース」「Yahoo!知恵袋」などのYahoo!提供サービスが主な配信先です。その他にも「クックパッド」「NAVER」などの提携サービスなどにも広告が配信されます。
配信の仕組みはGoogleディスプレイ広告と大きく違いはなく、ユーザーの属性や興味関心、ネット上の行動履歴や閲覧ページに基づいてターゲティングでき、目的に応じてカスタマイズ可能です。
またこれまでYahoo!ディスプレイ広告は通称「YDN」として利用されてきましたが、2021年6月23日に提供を終了し、現在は後継として「Yahoo!広告 ディスプレイ広告」へと変更されています。
ディスプレイ広告で成功するためのポイントとは?
ディスプレイ広告は多彩なクリエイティブで広告を配信でき、潜在から顕在層まで幅広いターゲットにアプローチできるWeb広告です。利用できるクリエイティブが豊富、配信ボリュームが大きいなどメリットが多い一方、検索連動型広告よりも運用の難易度がやや高いのも事実です。そのためディスプレイ広告で成功するためには、下記3つのポイントを押さえて運用することが重要です。
①広告の目的とターゲットを明確にする
ディスプレイ広告を配信する上で最も重要なのが、広告の目的とターゲットを明確にすることです。具体例としては「商品やサービスの認知を拡大したい」「ブランディングをしたい」「購入や登録につなげたい」といった目的が挙げられます。
この目的が明確でないと、目的を達成するためにどの層のどんなユーザーにアプローチすべきかが定まりません。
たとえばブランディング目的であれば、一般的に幅広いターゲットにアプローチする必要があります。一方で購入につなげることが目的の場合は、商品を購入してくれる可能性が高い層に対してダイレクトにアプローチすることが重要とされています。
配信ボリュームが多いディスプレイ広告であるからこそ、ターゲットを明確にすることが成果を大きく左右します。まずは目的を、その次に目的に応じたターゲットを明確にしましょう。また必要に応じて、最終的な目標の過程となるKPIを設定することも重要です。
②広告配信のターゲットとクリエイティブを揃える
広告配信の要は、ターゲットとなるペルソナとクリエイティブです。クリエイティブはターゲットや訴求内容に合わせて作成する必要があります。またその良し悪しは見る人によって異なるため、完璧な正解はありません。そのため複数のクリエイティブを作成し、配信の様子を見ながら調整することが必要です。
たとえば2種類に分けて配信したクリエイティブのうち、配信ボリュームが低いものやクリック率が低いものは、ユーザーが興味を持ちにくいクリエイティブであると考えられます。反対にクリック率が高いもの、コンバージョンを獲得しているクリエイティブはターゲットに効果的だと仮定できます。
また、効果的な広告は、さらに成果を上げるための調整が必要です。その際のポイントとしては、単純に配信量を増やすのも1つですが、効果的なクリエイティブを参考に、その要素を取り入れた新しいクリエイティブを用意することも有効です。
ABテストを実施しながら、より成果の高いクリエイティブを採用して運用することで、継続的な広告成果を期待できます。
③ランディングページ(LP)も忘れずに作成する
配信ターゲットの選定やクリエイティブに着目してしまいがちですが、ランディングページも重要です。ランディングページとは、ディスプレイ広告をクリックした先の遷移先として設置するWebページのことです。
広告専用にランディングページを作成する方法もありますが、Webサイトの既存ページなどに設定する方法もあります。実際にターゲットが広告に関心を持ってクリックしてくれたとしても、遷移先のページが広告内容とズレていてはコンバージョンにつながりません。
たとえばセール開催中のディスプレイ広告を配信しているにもかかわらず、流入先がセール対象外の新作商品ページであれば、セール商品を見たくて流入したユーザーは離脱してしまいます。
上記でも触れたように配信ボリュームが大きいディスプレイ広告は、メリットが大きい一方で検索連動型広告に比べると運用の難易度が高いという特徴があり、コンバージョン獲得が難しい傾向にあります。
そのため広告による目的達成やコンバージョン獲得の可能性を高めるためにも、ディスプレイ広告自体はもちろん、適切で効果的なランディングページの設置がポイントです。
まとめ
ディスプレイ広告は主にWebサイトやアプリで配信される画像・動画・テキストを用いた広告であり、代表的な種類に「Googleディスプレイ広告」「Yahoo!ディスプレイ広告」があります。
ディスプレイ広告は顕在層から顕在層まで幅広いターゲットにアプローチすることが可能であり、テキストのみの検索連動型広告よりもユーザーの興味を引きやすい点が特徴です。しかしその分運用準備や調整に工数がかかり、検索連動型広告と比較するとPDCAを回す難易度が高いといえます。
FLINTERSではクリエイティブ分析ツール「CRALY」をはじめ、ディスプレイ広告の運用・レポーティング効率化ツールの開発実績があります。準備や運用に手間がかかるディスプレイ広告は、ツールの導入により運用の効率化を図ることが運用成功のポイントの1つです。
ツール開発は自社のノウハウを活かせるため、より効果的なディスプレイ広告の運用を実現します。自社開発の広告運用ツールに興味がある、または開発を検討している場合はお気軽にお問い合わせください。
執筆者
中川路 寛
KAN NAKAKAWAJI
セールス&マーケチーム所属。 オフショア開発事業のセールスとブログ執筆などのマーケ施策を担当。